手を洗って静観

 昨日とは一変してポツポツと来客の切れない日でした。火曜日ですがまるで週末の雰囲気なのは、昨日が仕事納めの人が多かったのでしょうか。しかしながら巷には、例年の様な年末の忙しさはありません。来客にも常連さんの姿はなくて、出勤時などに前を通り過ぎるだけの本屋がたまたま空いていたから、ふらりと寄ってみたという感じです。

 それでもわざわざ目指して来てくれた方もいました。お隣の王子から山遊堂さんが無くなったので、もうこの辺りではウチしかないのです。正確には、帝京大の方に鴨さんが、あるいは赤羽まで足を伸ばせば紅谷さんや平岩さんなどと無くは無いのですが、ウチが最短ということでしょう。ありがたいものです。

 コロナ禍は英国で変異種が出たことで、日本も年末年始は自粛強化という顛末になったのですが、報道に踊らされてはいけませんので、正しく注意せねばなりません。そもそもが、コロナやインフルなどのRNAタイプは変異しやすい訳で、2週間前後で少しずつ変異していくと言われます。武漢コロナウイルスについても既に、1万2,000を超える数の変異が報告されており、変異種が出たこと自体はまるでニュースになりません。

 今回、英国で確認されたものは、感染力が高いので特に注意する様にと聞きます。実際は塩基列が一度に17箇所も入れ替わったとも聞きますが、そんなことよりも発見されたプロセスが重要です。ある患者さんの治療にあたって、既に他の患者から得ていた血清中の抗ウイルス抗体を投与したにもかかわらず、その抗ウイルス抗体に効き目がなかったことから、新種が現れた可能性が出て来て、今回の発見につながりました。

 このことは、現在頒布を始めたワクチンが効かなくなる可能性をも暗に示唆してしまいますので、それにはあまり触れずに、とにかく感染力が強いから国境を閉ざしますという話になっている感じです。日本の陽性者数は渡航制限と相関関係にありますから、それならそれで封鎖できて良いかもと思いました。が、ところが実際は先日来、ビジネス渡航を許した11か国については引続き入国が可能な様です。直接は英国から入らずとも、これでは流入を遅延させるだけの効果しかありません。

 一方、さらに南ア発でも新種が現れたと言います。こちらの方は若者の重症化があるとも聞きますので、もしも日本で広まってしまうと従来の社会的対策が崩れる恐れもありますので、詳報が待たれます。

 いずれにしろ、基本的な予防は変わらず、手洗いなどです。ワクチンについては、欧米で始まった接種に対しての副作用の報告もポツリポツリと出始めていますので、静観していきたいです。もうオリンピックどころでは無くなりましたから、その意味での時間はありますから、ワクチンを急ぐ必要はないと思います。