憲法改正は集票マシーンに過ぎません

light blue one use medical protective masks

 午前中は土砂降りの雨でした。裏の家が吹き付けタイルの塗り替えで足場を組んでいて、業者さんから土曜日は壁を洗浄しますので洗濯物は干さないでくださいと言われていたので、雨で濡らさずに済みました。そんな雨がちの陽気ですが、このまま梅雨に突入するのでしょうか?

 さて、このところ二転三転しているマスクの規制です。まず大前提として、もともと医療用N-95でもない限りマスクでウイルスの侵入を防げません。推奨されている不織布の目でもウイルスの300倍の大きさですから、まるでサッカーゴールとボールの関係だとは以前にも言及した通りです。そして飛沫ではなくて空気感染が主な感染経路であるオミクロン株に至っては、マスクはまったく無意味となりました。日本医師会の中川会長の説明など、専門家の話をよく聴くと、マスクの科学的効用は説明していなくて、感染防止の心がけに寄与しているのだからと必要と言っているに過ぎません。

 必要なのは換気です。熱中症が懸念される季節になって、屋外では外しても構わないという話が政府から出始めて、ついで昨日は、室内でも人との距離が2メートルあって会話が無いのであれば外してかまわないとなりましたが、これとて厳密に言えばナンセンスだとわかるでしょう。つまり室内に誰もいなくても、入れ替わり出て行った者がウイルスを室内空間に残していれば、感染リスクはあるということです。だから換気なのです。

 とは言え、日本はパンデミックではないのが大大大前提です。国民の99%は罹患していないから。そして万一、罹ったとしても早期治療さえ受けられればそう恐れるものではありませんし、実際に亡くなられたのは高齢者や末期がん患者など風邪でも死のリスクがある方がほとんどです。オミクロンに至ってはウイルス血症はほとんどありませんので普通の風邪と変わらなくなったようです。

 ところが問題は、チャイナと北鮮です。ゼロコロナという無理が祟って上海は酷いことになりました。健全者の住戸の扉を打ち付けて誰も外出できないような極限のロックダウンです。逆にいえば、感染者はまるで殺処分するかのような勢いなのは、武漢の悲劇が蘇ります。在住邦人の安否は気がかりですし、経済は停滞です。上海関連の貿易業の混乱は日本でも影を落としています。さらに北京でも感染者が出ているとかですから、習氏のゼロコロナ政策に党の上層部内でも反発が起こっていると聞きます。浙江財閥とは懇ろな習氏ですから台湾進攻は無いだろうと予想していましたが、党内統制のために台湾あるいは尖閣へ侵攻するリスクも高まっています。

 また北鮮についてはもっと酷い話を聞きます。感染者は隔離されるも食事は有料らしく、お金がないと餓死する他はない様子です。そもそも先だっての夜間軍事パレードで感染拡大したらしく、軍隊に蔓延している様です。そのため明日あるいは近日に核実験やミサイル発射をもって士気の高揚を図るのではないかと言われています。例のウクライナから技術移転されたミサイルですね。

 そこで日米同盟について確認しておくと、NATOの相互保障とは違い、米軍に言わせれば不平等条約です。日本が襲われたら米軍が戦うのに、米国にミサイルが飛んでも日本は何も出来ません。そして、これまでは経済中心のプロレスに過ぎませんでしたが、ロシアに言わせればもう、日本はウクライナ戦争に参戦しているも同然です。中露鮮のミサイルが日本領内にいつ飛んできても不思議ではありません。そのとき米軍はおそらく何もしないでしょう。

 だから憲法改正と言って来ます。政権は、自民は。でも今更もう間に合わないのは冷静になれば解ります。特に九条で、自民党の言う自衛隊の明記ですとか自衛権の発動を妨げないという加憲は、まやかしです。なぜなら憲法に明記されていなくとも生存権は自明です。つまり明記がなくても自衛権があることも自明です。その権利を侵すような解釈こそ違憲です。九条は成立の経緯からも同時期に成立した国連憲章に沿って、現状変更を試みるような侵略戦争は認めないという意図で作られたものです。その意味で戦後の世界中の国連加盟国の憲法は九条と同様な性質をみな持っています。日本国憲法が特別なのではありません。安心して大丈夫です。

 今必要なのは九条改正ではなくて、いざというときに自衛するために様々な法律を改正しておくことです。今日び憲法改正を声高にするのは、世界不安を利用して参院選挙に集票するのが目的でしょう。選挙が終わればまたグダグダするか、あるいは管理社会に向けた緊急事態条項の創設を進めるつもりだと思います。これはこれで落ち着いて議論しないとイケません。

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