アナログが悪いとは思いませんが。
今日も雨。いつもは店頭のワゴンを入り口に展開して見ますが、原則として雨天休業ですので常連さんは来ませんし、商店街の人通りは疎らです。秋らしいと言いますか、少し肌寒くなりましたので長袖が丁度良くなりました。
たまにあるのですが、ネット出品に電話やFAXでご注文をいただくことがあります。原則として、当店の場合はそのままお受けしていません。BCサイトを迂回することも出来ますが、それはやりません。サイト運営側に料金が発生しませんので違反行為になりますし、何よりも事故の原因になりかねません。たとえご来店頂いたとしても、ネット上でご決済頂いています。
ところが『日本の古本屋』の場合、クレジット決済等は組合が間に入りますが原則として、決済は各店の自己責任で相対取引です。ですから店によってまちまちで、電話やFAXで注文をお受けする店もあるのでしょう。今回はその様なFAXのご注文が唐突に入りました。
どれも出品登録を済ませた矢先の6点を、発注用と思しき自作の専用フォーマットに書き入れています。PCなどで閲覧だけしてFAXで注文する方なのだろうと思いました。その発注書には送金先をFAXで返送するように指示されています。この方はサイトの常連さんなのだろうと思いましたが、電話で事情をお伺いした上でお断りしました。
インターネットの黎明期ならばともかく、ネットを通じたデジタル情報を得て便利さを享受しているにも拘らず、発信元にはアナログ対応を強いられるのには閉口してしまいます。紙冊子の目録と同様のつもりでしょうが、注文から発送まで一元で在庫管理されているデジタル社会というものに思い当たらないのかも知れません。
ウチのような小店ですから、これまでご要望に合わせて何でも応対して来ましたが、時代はDXです。複数のチャンネルで煩雑な対応をしていると事故の元になります。一番やりそうなのは出品データの削除を忘れること、あるいは同時にネット上で注文が入ることなどが想定されます。そもそもネット上の出品情報ですから、少なくともメール位は出来ていただけないと先が思いやられます。
アナログが悪いとは全く思いませんが、社会インフラが更新しているのにてんでバラバラでついて行かなかった日本の行政が、今頃になってデジタル庁を設置して一元化を急いでいるように、この分野ではとっくに中国に追い抜かれて逆に脅威になっている事を自分自身も反省しているのです。