特徴的な電話

 幸先よく、買取依頼の電話から1日が始まりました。どんな本がどれくらいありますか?という毎度月並みの問いかけに、堰を切ったように、世界文学全集や世界の名著シリーズなどの全集モノの数々が読み上げられて来ました。

 普通、この基本的な問いにこの様に明確に回答が来る事は滅多にありません。いつも所有者に代わって電話をくださる方が多いので、持ち主でないと様々なタイトルの中から適切な書名を挙げることは意外と出来ないものですから。分量にしても沢山とかせいぜいがダンボール10箱といったことが多くて、伺ってみて言われた分量だったことが稀な方です。

 今回の全集モノですが、それが色々なセットの結構な分量で、その内容から、かなりの愛書家か、本にまつわる仕事、、、どちらかの先生や出版関係者などで、大きな書斎や書庫をお持ちだと感じました。ところが単行本の類は話が出ません。

 その答えは、ご実家でしょうか?持ち主のお宅から持ち出された分だけのご依頼だったという訳です。一昔前ならば、良かったのですが、何か特徴のある個人全集なら別ですが、多くの文学全集は時代の流れで役目を終えていて、今回のお話ではほとんどお渡しが出来ない内容です。ただ1点だけはお支払い可能という感じでしょう。

 率直に事情をお話して、(例えば百科事典を引き取るなら片付け料を頂戴していますので)、ほとんどお渡しがなく片付けるだけになる旨をお伝えしました。よく考えてからまた連絡くださることになりました。他店に問い合わせていただいて、そちらで良い話があるといいと思います。

 さて、今度は午後に入った在庫お問い合わせの電話、聞き取りにくいのは外人さんだったからです。「日本の古本屋」をご覧なってのご注文です。安いものではありませんので、現品を確認したいのでしょう。在庫している旨をお伝えすると、夕方にはバイクでお見えになり、無事にお買い上げいただきました。ありがとうございました。

 今日は特徴的な電話がありましたので、ブログに記録しておこうと思った訳です。。。

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