末期症状

 もう3月です。今年は巨大地震が来るぞ、ですとか台湾有事ならば先ず尖閣が危ないなどと聞こえていますが、なんとなく2ヶ月が経過したわけです。

 アメリカの新体制がまだ十分に機能していないことの影響や、何よりも感染症の緊急事態発令による停滞感は否めません。毎日毎日相変わらず速報で入る感染者数によって医療崩壊の危機を煽られるのですが、テレビしか見ない高齢者はともかく、多くの就労世代にはもう、危機感は薄れているのが実情でしょう。

 以前、大阪で吉村氏が営業自粛しないパチンコ店を槍玉にしましたが、科学的根拠も無いのにおかしな事でした。今回はそれに輪をかけて飲食店への攻撃です。罰金をともなう制裁もあります。その根拠とする数字は全く示されず、リーク情報から分かったことはむしろ外食する方が安全という始末です。

 これでは若者を中心にますます政治から遠ざかってしまう気がします。そして、総務省の不祥事が菅首相との関係で野党の政争に利用される体たらくです。因みにこの問題の原因は全く別のところにあって、T社の幹部社員の個人的借金を返済するために接待費の半分をレストランからのキックバックで当てていたらしいのです。そうなれば7万円の料理を振る舞われたという話も、実際は3.5万円の料理だった様です。背任、詐欺、横領の現場に総務官僚が利用されていたわけで、バカバカしい話です。

 またお金の汚い話ということです。今の世の中は、トリクルダウンを名目に金持ちや資本家を優遇する政策に傾いています。それが超富裕層を生み格差社会を醸成しています。日本における格差は海外ほどではありませんが、それでも各国の中産階級を比べてしまうとゼロ成長の日本が置いていかれていることは明白で、日本人の労働の果実は外資に流失しているのが実情でしょう。

 そんな中で若い世代は、お金のいらない生活へ志向していると言われます。少子化の中で親の持ち家はあり、車は買わず、なんでもシェアの時代、いらない物はネットフリマで処分して欲しいものはまたそこで見つけるという実質は物々交換の世界です。

 これではモノやサービスを売ることで成り立っっている経済は回りません。資本主義経済が崩壊していくさまに直面しているということでしょう。巷間でささやかれているように、天災や紛争をきっかけにガラガラと崩れるのはもう目前なのでしょう。明るい未来は全てがダメにならないとやってこないとも聞きます。今は文明の末期かつ黎明期とも言えるのでしょう。

時事問題

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