インフルが流行らないで良かった?

 微生物の世界では、ある種でコロニーが形成されると、他の種は其処には繁殖出来ないという。発酵食品の培養などでよく知られた話です。

 ウイルスの世界もまるで遠慮し合う様に振る舞うと聞きます。インフルエンザがA型、B型など毎年一定の型が流行するのはこの為らしい。

 今季はCOVID-19、武漢ウイルスが流行したため、インフルエンザの出る幕はなかったと考えられます。例年以上に、マスクや手洗いが徹底したことも大きな効果を上げたと想像されます。

 インフルエンザでは毎年多くの方が亡くなりますので、武漢ウイルスのおかげで全体として、今季は死亡者数が少なくなって良かったなどという発言も聞こえて来ます。

 これは、ハッキリ申して馬鹿ですね。

 人間は病気で死ぬ、あるいは事故で死ぬと思い込んでいます。健康でも必ずいつかは死ぬことを忘れています。昔は「老衰」という死がありました。いつの頃からか、死亡診断書からその言葉は消え、多くは「心不全」と記録する様になりました。最後は皆、心臓が止まりますから。

 あらゆる生命は寿命が尽きて死を迎えるのです。自死は考察の余地が有りますが、、、。現代はなかなか綺麗に死ねず、寿命が尽きてくると病気がトリガーになる事が多いので、最期は何らかの病名が付くだけの事です。

 ですから、武漢ウイルスのおかげでインフルの死亡者数が減ったとしても、早晩ほかの病気や事故で亡くなる事に成ります。

 今回の厄病に落ち込まないで、良い面を見たい気持ちは理解しますが、軽きに流れてはいけないなと感じております。

 人間は社会的生物です。今回のステルス的感染力に対し、社会活動を止める他ない状況です。人数で言うなら、今後の経済死の増加が心配になって来ました。

東十条

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