日本の真価
時折寒風の吹く今日は冬至でした。つまり一年で一番昼が短いのですが、いちにち終えて店頭の外灯を付け忘れていたのが分かり、失態です。4時ごろに点けたつもりになっていました。なにかに夢中になると他を忘れるのではいけません。
さてニュースは相変わらず国内外ともオミクロン株の件が晒され続けていますが、対中対米関係の方が緊張感をもって見守っています。国会では対中人権問題非難決議は、骨抜きにされたうえで決議も出来ませんでした。そのうえで北京オリンピックへの外交ボイコットも態度がはっきりしません。
思うに他国が人道的であるかどうかなどは、その国の勝手じゃないかとも思えます。相手の立場に立ったら違う景色が見えてくるのはよくある事です。ある国の歴史的経緯からすればそこに違う正義が存在しても可笑しくありません。ただし、経済や文化交流、つまりお友だちになりたいかどうかはよく見極めないといけないでしょう。
みんな仲良しなんて現実にはあり得ないのが人間社会ですから、価値観を共有できなければ相手にしないことが最良です。実は簡単な話なのですが、国際社会の現実は暴力や技術力などを背景に発言力がありますので、今の日本を振り返るともう、そのどちらも失ってしまったかに思えます。そのうえで、あまり金銭の損得勘定ばかりですと誰からも相手にされなくなるでしょう。
中国に対しては何が良いのか分かりませんが、ひとつ言えるのは習氏は永年国家主席を盤石にするためにもレガシーが欲しいのでしょう。オリンピックであまりケチが付くと、台湾統一への熱量が高まるのではないでしょうか。それに対して白人キリスト教圏には、ハルマゲドンへの正解を見出そうとする集団催眠さながらの意識が存在しますので、いま中国へ圧力をかけることで戦争になることを望んでいるかもしれません。
あるいは対露も同様です。エネルギー利権で締め上げれば、反発は必至です。そしてロシア人の平均寿命なども知っておかねばなりません。そうするとプーチン氏はもう結構なお歳なわけで、いつ最後の勝負に出てくるとも限りません。いろいろと国際情勢に不安が高まっていますが、全部と仲良くするような実力はもう今の日本にはないと思います。ただ一つ、今日までのご皇室の外交を他国がどう評価するかの1点だけは最後の砦となるのでしょう。この権威や価値は日本人自身がもうあまり分かっていないことでしょうから、くれぐれも自ら棄損してしまわないようにしたいものです。