浦島太郎
日中は快適だったのですが、夜になってもあまり気温が下がらず湿度もあって少し不快です。このところまたご家庭に溜まった本の持ち込みが増えています。好天が続いているからでしょう。当方としては通路を塞ぐ物量を減らしたいのですが、その一方で新ネタが入ることで刺激されて、しばらく動かなかった在庫も売れていきますので、一概に悪いことではありません。
商店街は休業を余儀なくされていた飲み屋さんが再開するなど、日常を取り戻すのに必死です。ところが盛んにニューノーマルですとか、リモートや果ては田舎暮らしなどの新しい生活スタイルが見出されて来ましたので、需要の移転が生じてしまい、もう戻らないものもあると感じています。
古書については、特に大衆的なものに関してはどんどん処分しながらでないと、溜まる一方です。超過死亡者数のトレンドを見る限り、遺品整理は増加傾向にありますから、ダブつく傾向は続くでしょう。
そしてまた、岸田政権が庶民の懐に優しい政策を掲げたとしても、その新しい資本主義とやらの実現は先の話です。簡単には可処分所得が増えることはないと思います。
今、米国ではインフレ傾向が進んでいます。特にガソリン価格などのエネルギー関連の値上がりもあり、景気回復によるインフレではなくて、スタグフレーションに入ったのではないかという懸念があります。
財政拡大で政府が需要を掘り起こせるのであれば大いに進めるべきですが、先進国で問題なのは、物質的な豊さでは生活に困っている訳でもなくて、むしろ飽和して物が売れなくなってしまったことでしょう。
それが為に、中国やインドなど人口の多い国に向けて商業を展開してきたのでしょが、どんだけ外貨を稼いできても金融商品などへの投資に流れて、自国内は空洞化する一方でした。
日本においてはデフレも相まって豊かな中間層が失われ、二極化を脱却するのが容易ではなくなりました。今後投資を期待できるのは、自動運転や通信の世界などのニューノーマルの分野でしょうか?
クルマを例にとれば、2030年には自動運転車の走る街が実現できるといいます。その場合、従来の自動車は誰も買わなくなりますし、タクシードライバーは失業します。つまり今後、景気が良くなるとしても、今の仕事があるとは限りません。いつもイノベーションの狭間で苦しんで来ましたので、今更ですが、割りの合わない世代にいることを痛感しています。