食糧安全保障
11月23日の新嘗祭になりました。今年の新米を陛下が初めて召し上がる日でもあります。外食が常ですと恐れ多くも陛下よりも先に新米を食べてしまっています。
明治以前は米本位の経済でしたから、そもそもが新米を食べる習慣は無かったと聞きます。新米、古米は備蓄されて、古古米から食べていた様です。現在でも政府が買い上げて備蓄していますが、凶作などに備えた流通上の価格調整を目的にしているようで、安全保障上の備蓄では無いみたいです。
実際、過去に米不足が起きまして、その時は長細い形のタイ米が輸入されて食卓に上った記憶があります。あれから何か変わったのでしょうか?依然として家庭等で備蓄することが念頭にされた政策なのだろうと思います。
今日では、先進国の自国立て通貨による国債発行は直ちに財政に影響しないこと、つまりプライマリーバランスから除外して考えても構わないことが知られるようになりました。
つまり国債を使って米を買い上げても、財政悪化とは関係ないことになりますので、安全保障上で必要な量を国は安心して買い上げるべきでしょう。言われてみれば当たり前のことですが、通貨を発行して製造したコインを蔵に保管しておくことと変わりませんので、直ちに財政を逼迫させる話ではありません。
それを思うと、過去の減反政策は間違っていたのでは無いかとさえ思えてきます。食糧安全保障の観点から、米を中心として農業そのものを見直すべきでしょう。