技術の国

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 昨日までとは一転して冷たい雨の日になりました。店頭に並べるのは諦めて、人も来ないだろうと、店内整理を進めていました。するとCDの買取のご相談がいらっしゃいました。ミリオンアルバム?を含むメジャーな歌謡曲がほとんどの様で、ほとんどお渡しできない内容でした。

 ところが、録音録画など沢山取り溜めたコレクションをお持ちの様で、雑談に花が咲きました。昭和のアニメなどもあるそうですが、これがβ方式のため再生機が壊れて観られないそうです。業者にダビングを頼むと高くて無理みたいです。それでもDVDに焼き直せれば、動画投稿で遊べそうです。

 オーディオやアニメなどにかなり散財してきたらしく、当時の家電AVの変遷を思い出すにつれ、改めて日本が技術立国であったことが偲ばれました。今や外国資本家の手に渡ってしまった、かつての綺羅星の様なメーカーですが、海外展開にともなう工場移転など、合理化を進めることなど利益優先の競争に巻き込まれ、あるいは創業社長からの世代交代において守りに入ったことなどで、何時しか神話を失ってしまっい残念な結末に至ったと感じました。

 会社は株主のモノという、商法上の正論ですが日本人の慣習にそぐわない面が、外資の買い占めにさらされるとグローバル資本主義の台頭でさらに露骨になり、従業員はコストに過ぎず賃金にも反映されなくなりました。戦後まもなくまでの出光商会のような日本型経営は姿を消しました。西洋発の資本家と労働者の2極構造に押し込められた感があります。それがバブル崩壊以降にどんどん顕著になりました。従業員はやりがいと所得を盗まれたと言えるでしょう。

 今後、技術立国日本の復活はあるのでしょうか?いまや留学生に持ち帰られた研究が、やがてこちらをロックオンするミサイルと化しています。国は日本の若者にしっかり投資して技術者を育てねばなりません。天下り先の大学経営の存亡や留学生ビジネスにばかり気を向けて、日本の学生には借金では亡国の一途となってしまうのではないでしょうか?

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