古本屋冥利に尽きる

 自転車で斬る風が冷たい朝になりました。今日も出荷は赤羽の本局へ参り、友路有の2号店で朝カレーを掻き込むと、目的は新刊書店です。文教堂グループになり今や地域一番店のダンを訪れました。古本屋になるまで若い頃は毎日書店を覗くのが日課でしたが、それが今になって案外役に立っていると思います。それが最近はあまり書店に行くことがありませんので、何が注目されているのか疎くなります。あるいは名著が復刊されていたりすれば値付けの参考にしないといけません。

 あるいは新しい研究によって定説が覆っているものもありますので、そこから改めて探求される古書も少なくないでしょう。そして最近注目しているのは、日本人のルーツに関するものです。DNAやミトコンドリアの解析が進んだ結果、半島から渡来したという考えは否定されました。さらに言ってしまえば、人類がアフリカで誕生した話も定説に過ぎず、議論の余地はある様です。

 科学の進歩が明らかにしましたが、日本人がもともと海洋民族で、海にルーツがあることは実は相当以前から、30年前にさる比較神話学の研究者から教えて頂きました。それが最近のむすび大学の発信で、最新の科学をもとにことごとく解説されているのを見て、やっぱり教科書は間違っていたと認識するとともに、科学的解析に頼らずとも同じ結論は既にあった訳ですから、それに至る文献は過去に既出していることになります。

 つまり過去の文献に光が当たるはずですから、古本屋冥利に尽きるという訳です。ついでに蛇足ながら、北海道アイヌは鎌倉期に渡ってきたことも判明していますので、主体思想活動家が背後から操るような文脈でのアイヌ問題は存在しないことをはっきりと申し添えておきましょう。

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