我が街、(元)紙の街
お隣の駅、王子駅周辺には広重の江戸名所百景でも知られる王子稲荷、澁澤榮一旧邸宅の飛鳥山公園などの名所旧跡があります。東十条は王子神社の氏子エリアで、ウチも毎年お祭りに協賛しています。東十条という地名も新しいもので、当店の辺りは古くは桜田と言いました。
王子駅近くには、日本初の洋紙製造の地を紹介した石碑があり、紙の博物館や国立印刷局があります。
そしてこの鉄路の先、真新しいマンション群は旧王子製紙跡地に建ちました。王子方面から分岐した引き込み線なのですが、近年まで東北の工場で製造した紙をこの王子製紙跡まで貨物で運んで、ここからトラックで各地に送ったのでした。東日本震災で罹災した工場の再建のため、泣く泣くこの地を手放したと聞きます。珍しい貨物列車でしたから、鉄オタの撮影スッポトでもありました。
鉄路の左側に沿って行くと、このマンション群の西側に沿う並木道になります。桜田通りと呼ばれます。マンション建設時に残された桜の老木がこの春もまた、桜吹雪を舞わすことでしょう。