複雑すぎます

 昨夜、篠原常一郎氏の動画を見ていて、視聴者からの質問に関心が行きました。ステパーン・バンデーラに関する本があったら紹介して欲しいという質問です。ウキペディアによると第二次世界大戦前後に活動したウクライナ民族主義者です。

 現在のウクライナ東部のドンバス地方でロシア人住民を虐殺したとされるウクライナ軍の私兵部隊、このジェノサイドが戦争の原因ともされていますが、彼らはバンデーラを信奉していると言われています。この私兵部隊すなわち極右勢力のことをプーチン氏はナチと名指しして、停戦協定の俎上に上げたのでした。

 因みに先日のザポリージャ原発への攻撃について篠原氏によれば、この私兵部隊のうち原発の管理棟に逃げ込んだ連中を猛追したロシア兵が攻撃した際にどちらともなく出火したらしいです。戦闘の成り行きで生じたものであり、原子炉を狙ったものではなかった様です。篠原氏の確度の高い情報収集能力には毎度驚きます。

 その篠原氏でさえもバンデーラについて書かれた本は知らないと言われましたので、つい古本屋根性に火がついてしまいました。しかし実際、その様な本はざっと検索しても出てきませんでした。地政的に見てウクライナはナチスドイツともソ連とも対峙する環境にあって双方に危険視されることもあったらしくて、あるいはバンデーラを描くことはタブーだったのかも知れません。よくは分かりませんが、ウクライナの民族主義については幾つかの書物がありましたので、それをリンクしてお茶を濁そうと思います。

 それにしてもウクライナ周辺の話は複雑ですね。アジアとヨーロッパを結ぶ交通の要衝ですから、古代から様々な人種が交雑しています。現在のウクライナに限ってみても、ロシア語しか話せないウクライナ人も少なくなくて、分断を生じる結果になっているみたいです。今回、政府は防弾チョッキなどを支援した様ですが、あまり深入りしてはいけないのではないでしょうか?四方を海で囲まれた我々には想像のつかない世界ですから。

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