トリチウム水

 今日は曇りがちでしたが、予報では明日からしばらく雨が続く様です。週末にかかるのは本当に困ります。

 さて、福島原発事故から来春で10年になるのですね。当時はマンションの11階に住んでいて大揺れを体験した事、夜間のライブ映像で原発が閃光を発した瞬間を目の当たりにして涙した事、、、昨日のことの様に思い出します。

 今回、貯めに貯めている処理水を海洋放出する事になりました。地元の漁業関係者からは当然、風評被害の懸念が出ています。単なる風評なのであれば、それは風評ですから糺す努力をすれば良いでしょう。おそらくは極々一部に、金が目当てでタカリに来ている者もいるでしょうから、煽る報道は鵜呑みにはできません。

 ところが問題はもっと深刻です。トリチウム水の安全性は、あるいは危険度は、本当のところはよくわかっていない訳ですから、実は専門家でさえ基準値を鮮明に断言する事には尻込みするでしょう。

 しかしながら今日の今日まで、世界中の原発がトリチウム水をダダ流しして来た事、日本の原発も例外なく、ダンマリでしれっと海洋放出してきた事は事実です。30年も前になりますが、当時は安全神話に守られた日本の原発からはほとんど疑惑の域でしか情報を得れませんでしたが、英国の原発では日本の様な強い漁業権がない為、公然と放出している事を知りました。

 だからどこもやっている事は周知なのです。

 でもそれで良いのでしょうか?昨日まで安全神話を掲げながら、裏でこっそりやっていたのが、いざこの様な事態になって、みんなやっているから大丈夫だという訳です。

 ところで、処理水はタンクに貯め続ければ、トリチウムが半減期12年余で崩壊していきます。貯めるだけ貯めてから海洋放出するのが理想ですが、もうタンクを作る敷地がないという話になっています。いや、待ってください。周辺にはまだまだ不毛になった土地があるでしょう。

 周囲の土地を買い上げてでも、処理水を貯め続けるべきかと思います。そのぐらい本腰でやらないと原子力村の意識は何も変わらないと思います。

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